2026年版!栃木県の初詣はいつ行く?【日光・県南エリア別注意点】
2026年、午(うま)年の輝かしい新年の幕開けです。皆様、新年あけましておめでとうございます。新しい一年の始まりは、やはり「初詣」に赴き、昨年の無事を感謝し、新しき一年の家内安全、無病無災、そして心願成就を祈願して、清々しくスタートしたいものですね。
栃木県には、新年の祈りを捧げるにふさわしい、全国的に見ても極めて格式の高いパワースポットが数多く存在します。世界遺産「日光の社寺」を代表する「日光二荒山神社」や「日光山輪王寺」、宇都宮市のシンボルである「宇都宮二荒山神社」、そして「関東三大師」として全国から参拝者が訪れる「佐野厄除け大師」など、枚挙にいとまがありません。
この記事では、「【2026】栃木県でおすすめの初詣スポット7選」と題し、これら定番の神社仏閣を厳選してご紹介します。
さて、その前に、初詣は「いつまでに行くべきか」という基本的な疑問についてです。
一般的には、元旦(1月1日)から1月3日までの「三が日」に参拝するのが最も丁寧とされています。あるいは「松の内」(一般的に1月7日まで、場所によっては15日まで)の期間内に参拝すれば、それがその年の「初詣」とされています。
しかし、この日程において、栃木県の初詣では「エリアの気候」を考慮することが極めて重要になります。
栃木県は、同じ県内でも「県北の山岳部」と「県央・県南の平野部」で、冬の気候が全く異なるからです。
- 【日光・那須エリア(県北)】
世界遺産のある日光市や那須高原は、日本有数の「豪雪地帯」であり、気温は氷点下10度近くまで下がることも珍しくありません。万全の防寒着はもちろん、スノーブーツや、車の場合はスタッドレスタイヤ(4WD推奨)が必須のエリアです。 - 【宇都宮・県南エリア(宇都宮・佐野・足利など)】
平野部のため雪は少ないと油断しがちですが、「赤城おろし」や「那須おろし」と呼ばれる強烈な空っ風が吹き付け、体感温度は非常に低くなります。最大の敵は「底冷え」と「路面凍結(アイスバーン)」です。
また、宇都宮二荒山神社や佐野厄除け大師といった人気スポットは、三が日に参拝者が集中し、大規模な交通規制や大渋滞、参拝までの長蛇の列が発生します。この「大混雑」と「厳しい寒さ」の中で長時間待機することは、想像以上に体力を奪います。
近年は神社仏閣側からも「分散参拝」が推奨されています。ご自身の安全と健康を最優先し、三が日にこだわらず、天候が穏やかな日を選んで、ゆったりと参拝するのも賢明な選択です。
続くセクションでは、厳選した7つのスポットの魅力に加え、これらエリア別の具体的な服装やアクセス情報についても詳しく解説していきます。2026年が皆様にとって素晴らしい一年となるよう、ぜひこの記事で万全の準備を整えてください。
栃木県でおすすめの初詣スポット7選
「とちぎ」の愛称で親しまれる栃木県には、世界遺産・日光の神聖な空気を感じられる場所から、関東随一の厄除け大師、そしてロマンチックな縁結びスポットまで、新年の祈願にふさわしい多様な神社仏閣が揃っています。豪雪と静寂に包まれる日光エリアから、多くの参拝者で賑わう県南エリアまで、2026年の初詣におすすめの7つの聖地を厳選してご紹介します。
1.【日光市】日光二荒山神社(本社):世界遺産、日光の総鎮守

世界遺産「日光の社寺」を構成する神社の一つで、日光の総鎮守として篤い信仰を集めています。日光山内の「本社」のほか、中禅寺湖畔の「中宮祠」、男体山山頂の「奥宮」があり、その広大な神域を誇ります。御祭神は福の神・縁結びの神様でもある大己貴命(おおなむちのみこと)で、強力な縁結び、開運、金運、厄除けなど、総合的なご利益をいただけます。雪に覆われた世界遺産の社殿で、厳かな新年のスタートを切ることができます。
2.【宇都宮市】宇都宮二荒山神社:宇都宮の中心、県内随一の賑わい

「ふたあらやま」と読み、日光の二荒山神社と区別するため「うつのみやふたあらやま」とも呼ばれます。宇都宮市の中心部、明神山の山頂に鎮座する宇都宮のシンボルであり、栃木県内で最も多くの初詣参拝者が訪れる神社です。武神であり産業開発の神でもある豊城入彦命(とよきいりひこのみこと)を祀り、勝負運、厄除け、家内安全、商売繁盛などにご利益があります。正月三が日は大変な混雑と交通規制が発生します。
3.【佐野市】佐野厄除け大師(惣宗寺):関東三大師、厄除けの総本山

「関東三大師」の一つとして全国的にその名を知られる天台宗の寺院です。CMなどでもお馴染みの通り、「厄除け」の総本山として絶大な信仰を集めており、正月は厄年の方はもちろん、一年間のあらゆる災厄を祓うため、関東一円から膨大な数の参拝者が訪れます。そのため、正月期間の周辺道路は大渋滞し、大規模な交通規制が敷かれます。参拝には時間に十分な余裕が必要です。
4.【足利市】織姫神社:恋人の聖地、24時間OKの縁結びスポット

足利市の高台に鎮座し、朱塗りの社殿が美しい神社です。その名の通り、機織(はたおり)の神様と、縁結びの神様である天八千々姫命(あめのやちちひめのみこと)などを祀っています。産業振興に加え、強力な「縁結び」のパワースポットとして「恋人の聖地」にも認定されています。境内からは足利市街の夜景も一望でき、24時間参拝可能なため、夜の初詣にも人気です。
5.【日光市】日光山輪王寺(三仏堂・大猷院):世界遺産で家康公・家光公に祈願

日光二荒山神社、東照宮とともに世界遺産を構成する天台宗の寺院です。日光山全体の総称でもありますが、初詣では特に、日光最大の木造建築「三仏堂(さんぶつどう)」や、徳川家光公の霊廟である「大猷院(たいゆういん)」が参拝の中心となります。特に大猷院は東照宮に似た豪華絢爛さを持ちながらも、落ち着いた雰囲気で参拝できる穴場的スポット。家内安全、厄除けを祈願しましょう。ただし、日光エリアは極寒・豪雪のため万全の雪対策が必須です。
6.【足利市】鑁阿寺(ばんなじ):国宝、足利氏ゆかりの「大日様」

足利市の中心部に位置し、四方をお堀と土塁に囲まれた、まるでお城のような佇まいの真言宗の寺院です。足利氏の館跡であり、その本堂は国宝に指定されています。地元では「大日様(だいにちさま)」として親しまれ、厄除け、家内安全、学業成就などのご利益を求めて多くの市民が訪れます。足利学校跡にも近く、歴史散策と合わせて参拝するのもおすすめです。
7.【那須町】那須温泉神社:那須高原の守護神、殺生石隣接

那須高原・那須湯本の温泉街に鎮座する古社で、那須温泉の守護神として信仰を集めています。大己貴命(おおなむちのみこと)などを祀り、開運、縁結び、病気平癒のご利益で知られます。すぐ隣には、九尾の狐伝説で有名な観光名所「殺生石(せっしょうせき)」があり、独特の硫黄の香りが漂う中で新年の祈願ができます。ただし、那須高原も極寒・豪雪エリアのため、服装と車の装備は万全にしてください。
【エリア別】栃木県の初詣は「雪対策」と「防寒」が鍵!
2026年の栃木県での初詣を計画する上で、「日光・那須エリア」と「宇都宮・県南エリア」の気候の違いを理解することが、他のどの情報よりも重要です。同じ栃木県でも、準備すべき服装や装備が全く異なります。この対策を怠ると、転倒による怪我、車のスリップ事故や立ち往生、低体温症といった深刻な事態に直面します。安全な新年を迎えるため、エリア別の必須準備を徹底的に解説します。
参拝時間は?元旦の混雑ピークと空いている時間帯
宇都宮二荒山神社や佐野厄除け大師など、県内の主要な神社仏閣は、例年、混雑のピークが2回あります。
- ピーク1:大晦日の深夜から元旦未明(0時~2時頃)
- ピーク2:元旦から三が日の日中(午前11時頃~午後3時頃)
この時間帯は、参拝の行列で屋外で1~2時間待つことも覚悟しなければなりません。混雑と寒さを避けたい場合、三が日の早朝(午前7時~9時頃)や、1月4日以降の平日が狙い目です。
特に日光・那須エリアでは、時間帯よりも「天候」を最優先してください。大雪警報や地吹雪が予想される日は、たとえ元旦でも外出を控えるのが賢明です。「分散参拝」を心がけましょう。
【日光・那須エリア】万全の雪対策!スノーブーツと防寒アウター必須
日光二荒山神社、日光山輪王寺、那須温泉神社など、県北の山岳エリアでの初詣は「雪山に行く」装備が必要です。
足元(最重要):
「スノーブーツ(冬用長靴)」が絶対に必須です。靴底が滑り止め仕様(防滑ソール)のものを選んでください。スニーカーや革靴、ヒールは、圧雪や凍結路面(アイスバーン)で確実に滑り、転倒して骨折する危険があるため、絶対にやめましょう。靴用カイロも併用すると万全です。
服装:
アウターはスキーウェアや厚手のロングダウンなど、防寒・防風・防水性に優れたフード付きのものが必須です。気温は氷点下5度~10度以下になることも珍しくありません。インナーにも高機能保温下着を上下着用し、フリースやセーターを重ね着してください。
小物・持ち物:
耳まで隠れるニット帽、防水手袋(スキーグローブが最適)、ネックウォーマーは必需品です。使い捨てカイロも複数持参しましょう。車はスタッドレスタイヤ必須、4WD車が強く推奨されます。
【宇都宮・県南エリア】雪は少なくても「底冷え」と「凍結」に注意
宇都宮二荒山神社、佐野厄除け大師、足利の神社仏閣など、平野部での初詣です。
寒さ対策:
雪は少なくても油断は禁物です。最大の敵は「赤城おろし」「那須おろし」と呼ばれる冷たい空っ風(からっかぜ)と「底冷え」です。長時間屋外で並ぶため、体感温度は氷点下まで下がります。厚手のダウンはもちろん、風を通さない防風対策も重要です。マフラー、手袋、帽子、カイロは必需品です。
足元(凍結注意):
雪がなくても、早朝や日陰、橋の上などは「路面凍結(アイスバーン)」している危険があります。スノーブーツまでは不要ですが、革靴やヒールなど滑りやすい靴は避け、歩きやすい防寒仕様の靴を選びましょう。
古いお札やお守りの返納(古札納所)はいつまで?
昨年お世話になったお札やお守りは、感謝を込めて返納します。各神社仏閣には「古札納所(こさつおさめしょ)」が設置されています。
これは三が日限定ではなく、一般的に「どんど焼き」(1月15日頃)まで設置されている場合がほとんどです。大雪や大混雑が予想される正月に無理に持参せず、後日、天候の良い日にゆっくりと納めに行くので全く問題ありません。
【最重要】主要初詣スポットのアクセス&駐車場・交通規制情報
2026年の栃木県での初詣において、最大の難関となるのが「交通アクセス」と「駐車場」です。特に県央・県南の「宇都宮二荒山神社」や「佐野厄除け大師」は、正月三が日に大規模な交通規制(車両通行止め)が敷かれ、周辺道路は終日、大渋滞となります。臨時駐車場も即満車になります。
一方、「日光・那須エリア」は、「豪雪」と「路面凍結」が最大の障害です。スタッドレスタイヤは当然として、雪道運転に不慣れな方の自家用車での訪問は極めて危険です。自家用車でのアクセスは多大な時間とストレスを要するため、可能な限り、公共交通機関(電車・バス)の利用を強く推奨します。
1.【日光市】日光二荒山神社(本社)
- 公共交通機関:JR「日光」駅または東武「東武日光」駅から、東武バス「世界遺産めぐり」バスで「西参道」または「神橋」下車、徒歩約10分。
- 駐車場・交通規制:日光市内の道路(国道119号、120号)は、正月期間、世界遺産エリアを先頭に大渋滞します。周辺の駐車場(有料)は台数が限られ、即満車となります。また、積雪・凍結は当たり前のため、スノーブーツとスノータイヤは必須です。駅からのバス利用が賢明です。
2.【宇都宮市】宇都宮二荒山神社
- 公共交通機関:JR「宇都宮」駅西口から市内バス(「馬場町」または「県庁前」下車)で約5分、徒歩約10分。または宇都宮駅から徒歩約20分。
- 駐車場・交通規制:県内随一の混雑スポットです。神社正面の大通りは大規模な交通規制(車両通行止め)が敷かれます。専用駐車場はなく、近隣のコインパーキングは全て満車、入庫待ちの車で周辺の裏通りまで大渋滞します。公共交通機関か徒歩でのアクセス一択です。
3.【佐野市】佐野厄除け大師(惣宗寺)
- 公共交通機関:JR・東武「佐野」駅から徒歩約15分。または佐野新都市バスターミナル(アウトレット)から臨時バスが出る場合もあります。
- 駐車場・交通規制:「佐野厄除け渋滞」は全国的にも有名です。正月期間は周辺道路が広範囲で交通規制となり、東北道「佐野藤岡IC」出口から渋滞することも。臨時駐車場はありますが、入庫までに数時間かかることも覚悟が必要です。電車+徒歩が最も確実です。
4.【足利市】織姫神社
- 公共交通機関:JR「足利」駅または東武「足利市」駅から徒歩約20~30分(上り坂)。
- 駐車場:神社付属の駐車場は台数が非常に限られています。麓の市街地の駐車場に停めて、229段の階段を登って参拝するのが一般的です。
5.【日光市】日光山輪王寺(三仏堂・大猷院)
- 公共交通機関:日光二荒山神社と同様。JR・東武「日光」駅から「世界遺産めぐり」バスで「勝道上人像前」や「大猷院二荒山神社前」下車。
- 駐車場・交通規制:状況は二荒山神社と全く同じです。大渋滞と積雪・凍結を前提に、公共交通機関を利用してください。
6.【足利市】鑁阿寺(ばんなじ)
- 公共交通機関:JR「足利」駅または東武「足利市」駅から徒歩約10~15分。
- 駐車場:市街地中心部にあり、専用駐車場は混雑します。近隣のコインパーキングも満車になりやすいため、足利駅からの徒歩が確実です。
7.【那須町】那須温泉神社
- 公共交通機関:JR「那須塩原」駅または「黒磯」駅から東野バス「那須湯本方面」行きで約30~50分、「那須湯本」下車すぐ。
- 駐車場:神社周辺や殺生石に駐車場がありますが、那須高原は標高が高く、豪雪地帯です。急な坂道も多いため、スタッドレスタイヤ必須、4WD車が強く推奨されます。運転に自信がない場合はバス利用が無難です。
まとめ:2026年はエリア別の準備を万全に、とちぎの聖地へ
【2026】栃木県でおすすめの初詣スポット7選として、世界遺産・日光の「日光二荒山神社」や「輪王寺」、県内随一の賑わい「宇都宮二荒山神社」、厄除けの総本山「佐野厄除け大師」など、栃木県の多様な聖地をご紹介しました。
どの神社仏閣も、新年の祈りを捧げるのにふさわしい素晴らしい場所ばかりです。しかし、栃木県の初詣が他の県と大きく異なるのは、訪れるエリアによって、求められる「準備」が全く異なる点です。「同じ栃木県だから」という油断は、転倒事故や立ち往生、低体温症といった危険に直結します。
2026年の初詣を安全に成功させるための鍵は、この「エリア別対策」と「混雑対策」です。
- 【日光・那須エリア】へ行くなら:
「スノーブーツ」「スキーウェア級の防寒着」「スタッドレスタイヤ(4WD推奨)」が必須の豪雪・極寒地帯です。万全の雪対策がなければ、安全な参拝は不可能です。 - 【宇都宮・県南エリア】へ行くなら:
雪は少なくても油断禁物。「路面凍結(アイスバーン)」と「空っ風による底冷え」への対策(滑りにくい靴、カイロ、手袋、帽子)が必須です。 - 【宇都宮・佐野】へ行くなら:
「車」を諦め、「公共交通機関(電車・バス・徒歩)」を利用すること。三が日は大規模な交通規制と大渋滞で、車でのアクセスは極めて困難です。
そして、どのエリアでも天候が荒れている場合は、三が日にこだわらず日程をずらす「分散参拝」を心がけることが、何よりも安全で快適な初詣の秘訣です。
訪れる場所の気候と混雑状況に合わせた万全の準備を整え、2026年の素晴らしいスタートをとちぎの聖地で切りましょう。
この記事が皆様の初詣計画の一助となれば幸いです。2026年の午年が、皆様にとって輝かしい一年となりますよう、心よりお祈り申し上げます。