2026年の初詣、服装の「ちょうど良さ」で悩んでいませんか?

2026年が幕を開け、新年のご挨拶と一年の無病息災や目標達成を祈願するため、「初詣」の計画を立てている方も多いことでしょう。
その準備をしている時、ふと「初詣って、どんな服装で行くのが正解なんだろう?」と手が止まってしまった経験はありませんか?
「新年だから、少しはきちんとした服で行くべき?」
「でも、ものすごく混雑するし、長時間寒い中で待つから、完全な防寒着でもいいのかな?」
「ジーンズやスニーカーといった普段着のカジュアルすぎる格好は、もしかして神様や仏様に失礼にあたるのでは?」
「逆に、気合いを入れすぎて浮いてしまうのも恥ずかしい…」
このように、初詣の服装には「ちょうど良さ」が求められる気がして、意外と悩ましいものです。特に新年の始まりという大切な行事ですから、TPOに合っておらず「失礼」だと思われるのは避けたいですし、かといって現実的な「寒さ」や「混雑」を無視するわけにもいきません。
また、色や柄についても「お正月だから明るい色がいい?」「喪服のような黒は避けるべき?」「ヒョウ柄のようなアニマル柄はNG?」といった、さらに細かい疑問も湧いてきます。
この記事では、そんな初詣の服装に関するあらゆる悩みをスッキリ解決します。
まず、初詣の服装における基本的な考え方(TPO)を明確にした上で、「避けた方が無難なNG例」や、注意したい「色・柄」について具体的に解説します。さらに、通常の参拝と、拝殿に上がって御祈祷(ごきとう)を受ける「昇殿祈祷(しょうでんきとう)」の場合とで、服装のルールが全く異なるという重要なポイントもご紹介します。
この記事を最後までお読みいただければ、あなたは「神様・仏様への敬意」と「現実的な防寒・安全対策」の両方を満たす、2026年の初詣にふさわしい「ちょうど良い服装」を自信を持って選べるようになります。清々しい新年を、ぜひふさわしい服装でスタートさせましょう。
【初詣服装の基本】「きれいめカジュアル」が正解!2つのTPOとは
初詣の服装に「こうでなければならない」という厳格なドレスコードは、基本的にはありません。スーツや和装である必要はなく、普段着ている洋服で全く問題ありません。
しかし、「どんな普段着でも良い」というわけではないのが、悩ましいところです。では、どのような服装が最も「ちょうど良い」のでしょうか。
その答えは、「きれいめカジュアル(清潔感のある、きちんとして見える普段着)」です。この「きれいめカジュアル」が、初詣の場で求められる2つの「TPO(時・場所・場合)」に最もふさわしい服装だからです。その2つのTPOについて詳しく見ていきましょう。
TPO1:神様・仏様への「敬意」(清潔感・露出を控える)
まず、初詣で最も忘れてはならない大前提です。初詣は、レジャーやイベントであると同時に、神様や仏様といった「神聖な存在」に対して、新年のご挨拶と感謝、そして祈願を捧げる「神聖な儀礼」です。
私たちは、目上の方や大切な取引先に新年のご挨拶に行く際、寝間着やだらしない格好では絶対に行かないはずです。それと同じか、それ以上に、神様・仏様に対しても「敬意」を払った服装を心がけるのが、参拝者としての基本マナーとなります。
この「敬意」を服装で表すために必要な要素が、以下の2点です。
- 清潔感:
新品である必要はありませんが、シミやシワだらけ、毛玉だらけの服は避けましょう。きちんと洗濯され、整えられた「清潔」な服装は、そのまま神様への「清らかな心」を示すことにも繋がります。 - 露出を控える:
神聖な場所である神社仏閣は、肌を過度に見せる場所ではありません。真冬なので当然ではありますが、極端なミニスカートやショートパンツ、胸元が大きく開いた服、素足にサンダルといった服装は、TPOに反するだけでなく、神様・仏様に対して「失礼」にあたると見なされます。
ファッション性を追求する場ではなく、あくまで「ご挨拶」の場であるという意識が大切です。
TPO2:参拝環境への「適応」(防寒・安全・歩きやすさ)
もう一つの重要なTPOは、非常に現実的な「環境への適応」です。
初詣が行われるのは、一年で最も寒い時期である「真冬」です。また、人気の神社仏閣は「大混雑」し、境内は「砂利道」や「急な石段」が多い、という特徴があります。
この環境に適応していない服装は、自分自身が体調を崩したり、怪我をしたりする原因になります。神様への敬意を払う以前に、自分自身の安全管理ができていない状態は望ましくありません。
- 防寒:
長時間、屋外の寒空の下で待つことを想定しなければなりません。おしゃれを優先して薄着で出かけ、体調を崩してしまっては元も子もありません。しっかりとした防寒対策は、初詣における「必須マナー」とも言えます。 - 安全(混雑):
大混雑の中では、服の裾(ロングスカートなど)やカバンが他人に引っかかったり、逆に引っ張られたりする危険があります。動きやすく、コンパクトな服装が求められます。 - 歩きやすさ(足元):
境内は砂利道(玉砂利)が敷き詰められていたり、石畳が凍っていたり、急な石段があったりします。ピンヒールや履き慣れない草履、滑りやすい靴底などは、転倒のリスクが非常に高く危険です。
これら2つのTPO、すなわち「神様への敬意(清潔感・非露出)」と「環境への適応(防寒・安全)」を両立させた服装。それこそが、「きれいめなダウンジャケットやコート+歩きやすい靴(スニーカーなど)」といった「きれいめカジュアル」なのです。
【男女別】これがベスト!初詣の服装「OK・NG」具体例

初詣の服装の基本が「きれいめカジュアル(敬意+防寒・安全)」であることを確認しました。では、具体的にどのようなアイテムを選べば良いのでしょうか。
ここでは、男女別・子供別に、推奨される「OK例」と、補足として「スニーカーやデニムはOK?」といった具体的な疑問にもお答えしていきます。(※避けるべきNG例については、次の章で詳しく解説します)
男性の服装OK例(清潔感のあるカジュアル)
男性の服装で最も簡単な「きれいめカジュアル」は、「清潔感のあるアウター+シンプルなパンツ+歩きやすい靴」の組み合わせです。
- アウター:
ダウンジャケット、ウールコート(チェスターコート、Pコートなど)、中綿入りのブルゾンが最適です。色は黒、紺、グレー、ベージュ、カーキなど、落ち着いた定番色を選ぶと、品良くまとまります。 - トップス(インナー):
セーター(ニット)、タートルネック、シャツなどがおすすめです。防寒性を高めるために、ヒートテックなどの高機能インナーを必ず着用しましょう。 - パンツ:
チノパン、コーデュロイパンツ、ウールパンツ、あるいはダメージ加工のない濃い色のデニムパンツなどが良いでしょう。 - 靴:
スニーカー(派手すぎないデザイン)、革靴(ブーツタイプやウォーキングシューズなど歩きやすいもの)が適しています。
全体の印象として、「オフィスカジュアル」や「デートに行く時の服装」をイメージすると、神様への敬意を表すのにちょうど良い「きれいめ」なスタイルになります。
女性の服装OK例(防寒と品を両立)
女性の場合も、基本は「防寒」と「品」の両立です。特に冷え対策が重要になります。
- アウター:
ロング丈のダウンコートやウールコートが、腰回りまでしっかり防寒できるため最もおすすめです。ショート丈のアウターを選ぶ場合は、ボトムスでしっかり防寒対策をしましょう。 - トップス(インナー):
厚手のニット、タートルネック、アンサンブルなどが品良く見えます。男性同様、高機能インナー(ヒートテックなど)の重ね着は必須です。 - ボトムス:
パンツスタイル(ウールパンツ、裏起毛のパンツなど)が最も防寒性・安全性に優れています。
スカートを選ぶ場合は、必ず「ロング丈」を選び、肌の露出を避けてください。タイツも厚手(80デニール以上)のものや、裏起毛タイプを選びましょう。タイツやストッキングでの「生足感」は、寒々しく見えるだけでなく、神聖な場での露出にもつながるため避けるのが賢明です。 - 靴:
フラットなブーツ(ショートブーツ、ムートンブーツなど)、スニーカーがベストです。ヒールがある場合でも、転倒防止のため太くて低い「ローヒール」にしましょう。
子供の服装OK例(最優先は防寒と動きやすさ)
子供の服装で最優先すべきは、「体温調節(防寒)」と「動きやすさ(安全)」です。大人のように長時間じっと待つことが難しいため、体調を崩さないことを第一に考えます。
- ジャンプスーツ(スキーウェアのようなもの)や、中綿入りのアウター+パンツスタイルが基本です。
- 帽子、マフラー、手袋は必須アイテムです。特に小さな子供は体温が奪われやすいため、「3つの首(首・手首・足首)」をしっかり覆ってあげてください。
- 靴は、履き慣れたスニーカーやスノーブーツが最適です。
- 混雑の中で迷子にならないよう、「明るい色」「目立つ色」のアウターを選ぶのも、親にとっては重要な安全対策の一つとなります。
(コラム)スニーカーやデニムはOK?ラインはどこまで?
初詣の服装で最も迷うのが「スニーカー」と「デニム(ジーンズ)」の可否ではないでしょうか。
- スニーカー:
全く問題ありません。むしろ推奨されます。前述の通り、初詣の境内は砂利道や石段が多く、混雑もしています。安全に歩行するためには、歩き慣れたスニーカーが最適解の一つです。ただし、ドロドロに汚れたものではなく、きれいな状態のものを選びましょう。 - デニム(ジーンズ):
これは少し注意が必要です。「デニム=作業着」というイメージから、神聖な場にはふさわしくないと考える方も(特に年配の方や神職の方には)いらっしゃいます。
結論としては、「ダメージ加工(穴あき、激しい色落ち)のものは避ける」べきです。これらは「だらしない」「清潔感がない」と見なされ、敬意に欠ける服装と判断されます。
一方で、ワンウォッシュ(濃紺)や黒の、きれいめなデニムパンツであれば、現代の「きれいめカジュアル」の範囲内として許容されることがほとんどです。ただし、この後の章で解説する「昇殿祈祷」の場合は、デニム自体がNGとなります。
判断に迷ったら、「ご挨拶に行く相手(神様)に失礼がないか?」という視点で選ぶと、自ずと答えが見えてくるはずです。
【要注意】避けた方が無難!初詣の「NG服装」と「色・柄」

初詣の服装は「きれいめカジュアル」が基本ですが、逆に「これは避けた方が良い」というNGラインも存在します。これらは「神様・仏様への敬意」の観点から失礼にあたるものと、「環境への適応」の観点から危険・不適切なものが含まれます。
知らずに恥ずかしい思いをしたり、失礼にあたったりしないよう、特に注意したいポイントを具体的に解説します。
NG例1:露出が多すぎる服(ミニスカート、ショートパンツ、胸元が開いた服)
まず大前提として、真冬の屋外である初詣に露出の多い服装は「寒すぎる」ため現実的ではありません。仮に「おしゃれは我慢」と耐えたとしても、神聖な場所である神社仏閣において、過度な肌の露出はTPO違反です。
神様・仏様にご挨拶する場であり、自身のファッションアピールや色気を強調する場ではありません。極端なミニスカート、ショートパンツ、胸元や背中が大きく開いたデザインの服は、敬意に欠ける「失礼」な服装と見なされます。防寒対策が不十分な薄手のストッキングや生足なども同様に避けましょう。
NG例2:ラフすぎる服(部屋着、ジャージ、ダメージジーンズ)
これは「きれいめ(清潔感)」に反する服装です。「敬意」とは、相手のために身なりを整えることでもあります。
スウェットやジャージ、毛玉だらけのフリース、よれよれの部屋着といった服装は、明らかに「だらしない」印象を与え、神様へのご挨拶にふさわしい心構えとは見なされません。近所のコンビニに行くような感覚での参拝は避けましょう。
また、前の章でも触れた「ダメージジーンズ」もこのカテゴリーに含まれます。穴が開いていたり、過度に色落ちしていたりするデザインは、ファッションとしては確立されていますが、神聖な場や目上の方への挨拶の場では「清潔感がない」「だらしない」と捉えられるため、避けるのが無難です。
NG例3:歩きにくい靴(ピンヒール、サンダル、履き慣れない下駄)
これは「安全性」の観点からのNG例です。神社の境内は「玉砂利(たまじゃり)」が敷き詰められていることが多く、ヒールが沈んで非常に歩きにくいです。また、石畳や石段は凍結して滑りやすくなっている危険もあります。
ピンヒールや高さのあるヒールは、転倒のリスクが非常に高く、混雑の中で自分だけでなく他人を傷つける可能性もあり危険です。また、いくら防寒しても、クロックスのようなサンダル類はラフすぎる(NG例2にも該当)と同時に、足元が冷えるため不適切です。
和装(着物)の場合も、履き慣れない下駄や草履で混雑した砂利道や石段を歩くのは大変です。事前に履きならしておくか、歩きやすい和装用の履物を選ぶなどの配慮が必要です。
避けた方が良い「色」:喪服を連想させる「全身真っ黒」は要注意
これは厳格なルールではありませんが、周囲への印象を考慮した「無難」な選択のアドバイスです。初詣は新年を祝う「ハレの日」であり、お祝い事(慶事)です。
黒のコートや黒のパンツ自体は全く問題ありません。しかし、インナー、アウター、マフラー、帽子まですべて「真っ黒」というコーディネートは、どうしても「喪服(弔事)」を連想させてしまいます。
おめでたい場に、あえて暗い印象を与える服装を選ぶ必要はありません。もし黒いアウターを選ぶ場合は、マフラーやインナーに白やベージュ、明るい色(赤や黄色など)を差し色として加えると、お正月らしい華やぎと「お祝い」の気持ちが表現できます。
避けた方が良い「柄」:「殺生」を連想させる過度な「アニマル柄」や「ファー素材」
これは、神社(神道)やお寺(仏教)という「宗教施設」ならではの、最も注意したいTPOです。
神道では「死」を「穢れ(けがれ)」として忌み嫌い、仏教では「不殺生(ふせっしょう)」(生き物をむやみに殺さない)を戒律の基本としています。どちらも「殺生(せっしょう)」を連想させるものを神聖な場所に持ち込むことはタブーとされています。
そのため、ヒョウ柄、トラ柄、ゼブラ柄、パイソン(蛇)柄といった「アニマル柄」が全面的に使われた服は避けるべきです。また、毛皮のコートや、首回りに「リアルファー(本物の毛皮)」が使われているアウターも、直接的に「殺生」を連想させるため、初詣の服装としてはふさわしくありません。
近年主流のフェイクファー(エコファー)であれば許容されるという考え方もありますが、見た目で区別がつきにくい場合や、縁起を重んじる場であることを考慮すれば、あえて選ばず、シンプルな服装にするのが最も無難と言えるでしょう。
【重要】拝殿に上がる「昇殿祈祷(御祈願)」は服装の格が上がります

これまで解説してきた「きれいめカジュアル(防寒+敬意)」という服装は、主に神社の拝殿の外(お賽銭箱の前)や、お寺の本堂の前から手を合わせる「外拝殿(げはいでん)での参拝」を前提としたものです。いわゆる、一般的な初詣のスタイルです。
しかし、初詣にはもう一つの形があります。それが、「厄除け」や「家内安全」「商売繁盛」などを願い、拝殿や本堂の「中」に上がり、神職や僧侶による正式な「御祈祷(ごきとう)」を受けるケースです。これを神社では一般的に「昇殿祈祷(しょうでんきとう)」または「御祈願(ごきがん)」と呼びます。
もしあなたが2026年の初詣で、この「昇殿祈祷(御祈祷)」を予定されている場合、服装のルールはこれまで説明したもの(きれいめカジュアル)とは全く異なり、その「格」は一気に上がります。なぜなら、より神様・仏様の近く、神聖な空間(内拝殿・内陣)にお邪魔するからです。
この違いを知らずに普段着のまま申し込むと、場所によっては「その服装ではお上がりいただけません」と当日お断りされてしまうケースすらあるため、絶対に注意が必要です。
普段の参拝(外拝殿)と昇殿祈祷(内拝殿)は別物
外でお賽銭を入れてお参りする「外拝殿での参拝(略式参拝)」は、いわば神様・仏様の「玄関先」でのご挨拶です。服装は「きれいめカジュアル」で問題ありません。
しかし、「昇殿祈祷(御祈祷)」は、靴を脱いで建物の中に上がり、神様・仏様の「御前(みまえ)」、つまり「お部屋の中」に通していただいて、正式なご挨拶(儀式)に参加することを意味します。
私たちが、誰かの家で正式なご挨拶をする際に、玄関先ならコートのままでも許されますが、お座敷に通されるとなればコートを脱ぎ、きちんとした服装でなければ失礼にあたるのと同じです。
神様の「お部屋」にお邪魔するのですから、それにふさわしい「正装」に近い服装が求められます。この場では「防寒」や「カジュアル」よりも「敬意」と「フォーマル度」が最優先されます。(※コートやダウンは建物に入る前に必ず脱ぎます)
男性はジャケット推奨、女性はワンピースやスーツが無難
では、昇殿祈祷にふさわしい服装とは具体的にどのようなものでしょうか。目安は「ビジネスカジュアル」から「セミフォーマル」です。「他の方々と一緒に儀式を受ける」という意識も大切です。
- 男性の服装:
スーツ(ビジネススーツ)が最も無難で確実です。ネクタイも着用するのがベストです。最低でも、「ジャケット+襟付きシャツ+スラックス(チノパン可の場合も有)」というジャケット着用スタイルがマナーです。 - 女性の服装:
スーツ(パンツorスカート)、または「きれいめなワンピース+ジャケット」が最もふさわしいです。その他、「アンサンブル+スカート(膝下丈)」や、ブラウスに落ち着いた色のロングスカートなども良いでしょう。いずれも肌の露出は厳禁です。
色は黒、紺、グレー、ベージュ、白など、落ち着いたフォーマルな色合いでまとめましょう。
昇殿祈祷でNGな服装(デニム、スニーカー、ラフな格好)
ここで、普段の参拝(外拝殿)との違いが明確に出ます。昇殿祈祷(御祈祷)において、以下の服装は明確に「NG」とされることがほとんどです。
- ジーンズ(デニム):作業着と見なされるため厳禁。
- スニーカー・サンダル・ブーツ:ラフな履物。儀式の場にふさわしくないとされます。(※革靴やきれいめなパンプスが推奨されます)
- Tシャツ、トレーナー、パーカー
- ショートパンツ、ミニスカート
- ジャージ、スウェット類
- ダメージ加工のある服
つまり、「きれいめカジュアル」の代表格であった「デニム」や「スニーカー」は、昇殿祈祷では失礼にあたるということです。新年に「厄除け」や「合格祈願」などで正式な御祈祷を考えている方は、必ずこの服装の格の違いを認識し、ふさわしい準備をしていきましょう。
神様への敬意は「万全の防寒」から!現実的な服装のポイント

ここまで、初詣の服装は「神様・仏様への敬意」と「TPO」が重要だと解説してきました。そして、その「敬意」と「TPO」を支える最も現実的で重要な土台が、「万全の防寒対策」です。
なぜなら、真冬の屋外で、時には1時間以上も行列に並ぶのが初詣です。寒さで震えが止まらなかったり、体調を崩してしまったりしては、神様・仏様を敬うどころか、ご挨拶や祈願に集中することすらできません。
「寒いから早く帰りたい」と思いながらお参りを済ませてしまうのは、神様に対しても、自分自身の新年の誓いに対しても、とても残念なことです。
したがって、神聖な場で心静かに祈りを捧げるためにも、「寒さを感じさせない完璧な防寒」は、参拝者が果たすべき最低限のマナーであり、敬意の表れとも言えます。ここでは、初詣を乗り切るための現実的な防寒のポイントをご紹介します。
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防寒の鍵は「3つの首」(首・手首・足首)を温めること
効率よく体温を維持するためには、太い血管が皮膚の近くを通っている「3つの首」を冷やさないことが鉄則です。この3ヶ所をしっかり覆うだけで、体感温度は格段に上がります。
- 1. 首(くび):
マフラー、ネックウォーマー、スヌードは必須アイテムです。タートルネックやハイネックのセーターを着るのも非常に有効です。首元から冷たい空気が侵入するのを防ぎます。 - 2. 手首(てくび):
手袋(グローブ)やミトンを必ず着用しましょう。ポケットに手を入れたまま歩くのは、混雑時に転倒する恐れがあり危険です。手首までしっかり覆うデザインの手袋がおすすめです。 - 3. 足首(あしくび):
厚手の靴下や、ブーツインできるボトムス、レッグウォーマーなどで、足首を冷気から守りましょう。境内の玉砂利や石畳は、地面から底冷えします。くるぶし丈の靴下で足首が露出するのは最悪の選択です。
インナーダウンやカイロの活用術
「3つの首」を覆うアウター(外側)の防寒と同時に、インナー(内側)の防寒も重要です。
ヒートテックなどの高機能インナーを着用するのはもはや常識ですが、それでも寒い場合は「インナーダウン(薄手のダウンベストやジャケット)」をコートの下に着込むのがおすすめです。薄手でも驚くほど保温性が高く、見た目も着膨れしにくいため、「きれいめ」なコートのシルエットを崩さずに防寒できます。
また、「貼るタイプのカイロ」も最強の味方です。お腹や背中(特に肩甲骨の間や腰)に貼ると、内側から体を温め続けてくれます。靴用のカイロも、底冷え対策に絶大な効果を発揮します。
混雑対策:両手が空くバッグ(リュック・ショルダー)と引っかかりにくい服装
防寒と同時に、大混雑の中での「安全対策」も服装の一部です。
ハンドバッグや手提げカバンは、人混みで邪魔になったり、スリのターゲットになったりする危険があります。初詣では、両手が自由に使える「リュックサック(バックパック)」や「斜めがけのショルダーバッグ」が圧倒的に安全で便利です。
また、過度に長いマフラーや、引っかかりやすいデザインのアクセサリー、だらりと垂れ下がった紐などは、他人の荷物や服に絡まる可能性があります。できるだけ「コンパクト」で「引っかかりにくい」シンプルな服装を心がけることも、混雑した境内でのTPOです。
Q&A:初詣の服装に関するよくある疑問

ここまで、初詣の服装の基本ルール、OK・NG例、そして「昇殿祈祷」という特殊な場合の服装マナーについて解説してきました。
基本は「きれいめカジュアル」で「防寒」と「敬意」を両立させることだとご理解いただけたかと思います。最後に、これら以外で多くの人が悩む、服装に関する細かな疑問についてQ&A形式でお答えしていきます。
Q1. 憧れの「着物」で初詣!何に気をつければいい?
A. 新年に着物(和装)で参拝することは、日本の伝統衣装であり、神様・仏様への最大限の敬意を表す「正装」ですので、非常に素晴らしいことです。
ただし、洋服と比べて圧倒的に「寒さ」と「歩きにくさ」という現実的な問題が伴います。着物で初詣に行く場合は、以下の点に最大限注意してください。
- 徹底的な防寒対策:
着物用の高機能インナー(ヒートテックなど)は必須です。カイロを複数枚貼る、分厚いショールや和装コートで首元や肩をしっかり覆う、手袋やアームウォーマーを活用するなど、洋服以上に防寒を徹底してください。 - 足元の安全確保:
履き慣れない草履や下駄で、混雑した砂利道や凍った石段を歩くのは非常に危険です。転倒しないよう、歩幅は小さく、足元をしっかり見て歩く必要があります。 - 汚れと着崩れ対策:
人混みで裾(すそ)を踏まれたり、泥がはねたりする可能性があります。高価な着物や、汚したくない着物での初詣は避けた方が賢明かもしれません。また、着崩れした際に自分で直せる程度の知識も必要です。 - お手洗い(トイレ)の問題:
着物でのお手洗いは非常に時間がかかります。神社のトイレは混雑し、狭い場合も多いため、事前に済ませておく、場所を把握しておくといった計画性が必要です。
これらを入念に準備した上で、ぜひ素敵な初詣にしてください。
Q2. 帽子やサングラス、アクセサリーは着用したままでOK?
A. 場合によります。神様・仏様への「敬意」の観点から、以下の使い分けを推奨します。
- 帽子(ニット帽、キャップなど):
防寒具として、境内で着用していること自体は問題ありません。ただし、お賽銭箱の前で拝礼(はいれい)する時(ご挨拶する瞬間)は、神様・仏様への敬意を示すため、必ず帽子を取って一礼するのが丁寧なマナーです。 - サングラス:
神前・仏前で着用するのはNGです。目上の方への挨拶でサングラスを外すのと同様に、神様・仏様に目を隠したままご挨拶するのは大変失礼にあたります。境内に入る際や、少なくとも拝礼する時には必ず外してください。(※昇殿祈祷の場合は持ち込み自体がふさわしくないとされる場合もあります) - アクセサリー:
結婚指輪やシンプルなネックレス程度なら問題ありません。しかし、ジャラジャラと音が鳴るもの、大ぶりで引っかかりやすいもの、過度に華美なものは、神聖な場にふさわしくない(TPO違反)と見なされる可能性があります。また、人混みで他人に引っ掛けて怪我をさせたり、紛失したりするリスクもあるため、控えめにするのが無難です。
Q3. 雪や雨の日の服装と靴選びのポイントは?
A. 雪や雨の日の初詣は、TPOとして「安全確保」と「防水・防寒」が最優先となります。
- 靴(最重要):
靴底(ソール)に滑り止めの凹凸がしっかりある「スノーブーツ」や「長靴(レインブーツ)」が必須です。雪や雨で濡れた石畳や石段は、スニーカーや革靴では非常に滑りやすく危険です。撥水(はっすい)加工のスニーカーではなく、完全な「防水」仕様のものを選びましょう。 - アウター:
スキーウェアやスノーボードウェア、あるいは防水・撥水機能のあるアウトドア用のアウターが最適です。コートやダウンは濡れると急速に体温を奪うため、その上から「レインポンチョ」を着るのも有効です。 - 持ち物:
大混雑する初詣で「傘」を差すのは、他人の顔や目を突く可能性があり非常に危険です。傘ではなく、レインコートやポンチョを選びましょう。また、タオルや替えの靴下、防水スプレーなども準備しておくと安心です。
まとめ:服装は「敬意」と「防寒」の表れ。清潔感を大切に清々しい新年を

2026年の初詣にふさわしい服装について、基本的な考え方から具体的なOK・NG例、色や柄、さらには「昇殿祈祷」の場合の格上げマナーまで、詳しく解説してきました。
これでもう、新年の服装選びで迷うことはないはずです。最後に、この記事でお伝えした最も重要なポイントをまとめます。
初詣の服装で大切なのは、たった2つのTPOです。
- 神様・仏様への「敬意」
ご挨拶に伺う相手への敬意として、「清潔感」のある服装を心がけましょう。よれよれの部屋着、ダメージジーンズ、過度な露出、殺生を連想させるアニマル柄などは、この「敬意」に欠けるため避けるのが無難です。 - 参拝環境への「適応」
真冬の屋外で、長時間・混雑・砂利道という環境に適応するため、「万全の防寒対策」と「歩きやすく安全な靴・服装」は必須です。寒さで祈願に集中できない状態は、神様に対しても自分自身に対しても失礼にあたります。
この2つを両立させる答えが、「きれいめカジュアル」(例:きれいなコート+セーター+歩きやすいスニーカーやブーツ)です。
ただし、拝殿に上がって正式な御祈祷(昇殿祈祷)を受ける場合は、話が別です。これは「お部屋」での正式な儀式にあたるため、服装の格も上がり、スーツやジャケット着用がマナーとなります。ジーンズやスニーカーはNGですので、明確に区別してください。
服装は、その人の内面や「心構え」を映す鏡とも言われます。神様・仏様に新年のご挨拶と感謝を捧げる清らかな気持ちを、ぜひ「服装」という形でも表現してみてください。
神聖な場にふさわしい清潔感と、ご自身を守るための万全な防寒対策を整え、清々しい気持ちで2026年の素晴らしいスタートを切りましょう。
